【実社会での課題との関連】
新型コロナウイルス感染症が蔓延し、我々人間はもとの日常生活になかなか戻れないもどかしい日々を送っている。そのような社会の中で「我々はどこから来たのか、我々は何なのか、我々はどこへ向かっているのか」(ゴーギャンの作品)という問いに対する答えを思考し、感想を共有することは、コロナ禍で人間が見えないウイルスと共生しながら生きていくヒントになると考える。
【本授業で生徒に身に付けさせたい資質・能力】
習得した知識を他人と共有するとともに、その知識に関連付けて芸術鑑賞を行うことで、豊かな感性を身に付けさせる。
【主題(教材)】ゴーギャンの問い


➃「現代社会」×「地学基礎」 SDGsの番号(13番)「気候変動に具体的な対策を」
⑤「音楽」×「物理」 SDGsの番号(3番)「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保する」
【実社会での課題との関連】
産業社会の進展に伴い、様々な種類、振動数の音が発生し、人々の健康的な生活を阻害する事態となっている。お互いの生産活動や生活を保障しながら、騒音問題を解決していくための取組が求められている。
【本授業で生徒に身に付けさせたい資質・能力】
心地よい音や騒音の特徴に気づき、社会にあふれる音による健康被害等のない、互いに住みやすく持続可能な社会を作るためには、どうすればよいのかを考えさせる。
【主題(教材)】音のさまざまな面を理解しよう

⑥「地理B」×「保健」 SDGsの番号(2番)「飢餓をゼロに」、3番「すべての人に健康と福祉を」
【実社会での課題との関連】
発展途上国に見られる慢性的な飢餓状況は、人々の健康と福祉、将来の発展を阻害する大きな要因となっている。その解消には、①現状の把握と②国際社会による支援を総合的に進めていくことが重要である。その実現のために、飢餓の解消や健康な社会の実現の視点から支援の手立てを多面的に考え、どのように取り組んでいくかが課題である。
【本授業で生徒に身に付けさせたい資質・能力】
すべての人が健康的な社会の実現を目指す観点から途上国の現状を見つめ、平等な社会の実現に向けてどのような取り組みが必要か考えさせる。
【主題(教材)】発展途上国の将来の発展のために、支援のあり方について考察しよう

⑦「英語コミュニケーションⅢ」×「地理」 SDGsの番号(7番)「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」
【実社会での課題との関連】
脱炭素社会の実現のためには、①エネルギー消費量の削減、②使用するエネルギーの低炭素化、③利用エネルギーの転換を総合的に進めていくことが重要とされているが、その実現のために、ここで取り上げられているのはVirtual Power Plantsである。まだ聞きなれない言葉だが、確実に世界は動きつつある。今後の私たちのエネルギー問題に直結した課題に取り組む。
【本授業で生徒に身に付けさせたい資質・能力】
クリーンエネルギーの現在の課題を解決するために、Virtual Power Plants導入によって、持続可能な社会を実現するためにどうするべきかについて考えさせる。
【主題(教材)】Virtual Power Plantsの仕組みを理解し、有効な点と問題点を把握する
⑧「音楽」×「数学」 SDGsの番号(9番)「産業と技術革新の基盤をつくろうl」
【実社会での課題との関連】
情報社会(Society4.0)の発展を支えた技術革新の一つに高速フーリエ変換(FFT)がある。複雑な周期関数を単純な三角関数の和に変換するという、200年前に発見、提唱された理論が、コンピュータの発明により光を浴びて急速な技術革新をもたらした。来るSociety5.0では、超高速、大容量通信などのさらなる技術革新が望まれており、それを支える数学理論の恩恵は計り知れない。
【本授業で生徒に身に付けさせたい資質・能力】
周期関数=波の一例として「音」を取り上げ、身近な波を理解し、すべての波を操る「FFT」の恩恵を学習することで、数学と実社会のつながりを実感させ、「数学の学習」=「技術革新の基礎」であることを認識させる。
【主題(教材)】私たちの生活を支えるフーリエ変換 ~ まじすげえ三角関数 ~
⑨「家庭基礎」×「コミュニケーション英語Ⅰ」 SDGsの番号(3番)「すべての人に健康と福祉を」
【実社会での課題との関連】
2021年9月時点での日本の高齢化率は28.8%で、平均寿命と健康寿命には約9年の差がある。高齢者の健康と生活の質をどう維持していくか考えることは重要である。
【本授業で生徒に身に付けさせたい資質・能力】
高齢者の健康と福祉を充実させる献立を考えることで、介護食についての理解を深める。また、オリジナルな発想によるレシピを英語で表現し、発信できる力を身に付けさせる。
【主題(教材)】「愛媛の特産品で介護食を考え、紹介しよう
教材 新家庭基礎 今を学び未来を描き暮らしをつくる(教育図書)、Revised POLESTAR English CommunicationⅠ (数研出版)

⑩「国語総合(現代文)」×「数学Ⅰ」 SDGsの番号(13番)「気候変動に具体的な対策を」
【実社会での課題との関連】
近年、気候変動に伴う災害は増加の一途をたどっている。100年前と比較すると、災害で亡くなる人の数はおよそ4分の1になっているが、先進国と呼ばれる国々においては直近25年とその前の25年を比較すると、100万人あたりの災害による死亡者はおよそ4倍になっている。災害、そしてそれを引き起こしている気候変動に対してどのように向き合って解決をしていくかが課題となっている。
【本授業で生徒に身に付けさせたい資質・能力】
データを元に社会の諸問題を考えるとともに、その背景を考えることができる。また、授業で用いた考え方をもとに、環境問題等の解決策を考えることができる。
【主題(教材)】 国語総合(現代文)「動的平衡の回復」・数学Ⅰ「データ分析」
⑪ 「日本史B」×「コミュニケーション英語Ⅱ」 SDGsの番号(11番)「住み続けられるまちづくりを」【実社会での課題との関連】
現代は大量生産・大量消費の時代であり、ものを大切にするという精神が失われつつある。本来日本が誇る「もったいない精神」をどのように社会に浸透させていくかが課題である。
【本授業で生徒に身に付けさせたい資質・能力】
江戸時代の日本がものを大切にしていたというさまざまな事例を学び、現代社会を持続可能なものにするためにはどうすればよいか考えさせる。
【主題(教材)】「Edo : A Sustainable Society」

⑫ 「世界史」×「地学基礎」 SDGsの番号(10番)「人や国の不平等をなくそう」
【実社会での課題との関連】
国籍や人種、民族などに対する差別は普遍的かつ潜在的なものであり、差別なき世界が希求されている。その実現のためには①差別的な法律や慣習の撤廃、②適切な関連法規や政策、行動の促進を通じた機会均等の確保、③成果の不平等の是正などの課題が挙げられる。
【本授業で生徒に身に付けさせたい資質・能力】
差別に関する問題を多角的・多面的に捉え、平等な世界を実現するためにどのような行動や判断が必要になるかを考えさせる。
【主題(教材)】「過去から現在に至るまでの人種差別について考察しよう」


⑬ 「世界史」×「数学」 SDGsの番号(9番)「産業と技術革新の基盤をつくろう」
【実社会での課題との関連】
現代社会における科学技術は、すべて数学に支えられている。新たな課題が次々と生まれ、時には何百年も前の数学理論が技術革新をもたらすこともある。しかし、あまりにも多くの人がその事実を認識していない。数学と実社会のつながりの認識のなさは、技術革新の基盤を確実に揺るがすものとなる。
【本授業で生徒に身に付けさせたい資質・能力】
近世ヨーロッパ大航海時代に安全な航海という「実社会からの要請」により研究された「ロガリズム(対数)」は貿易を広げ世界を拡大させたとともに、植民地支配という不平等をもたらすことにもなった。さらに、200年後自然科学発展に欠かせないネイピア数の発見をもたらした。数学が世界にもたらした影響を実感させたい。
【主題(教材)】「ジョン・ネイピア」の功績から学ぶ対数の凄さ!


